黒帯〜極真空手の黒帯になるための徹底ガイド〜
 
 
 
 管理人・左衛門 極真空手修行記

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 ボクシングの経験 5 左衛門極真空手修行記(2016/6)

前回もボクシングの経験について触れましたが、今回が最終回です。

ボクシングの練習にも慣れてきて、スパーリングも何ラウンドもこなしてきた頃、プロのリングにも上がっている先輩と同じ日の同じ時間帯に練習させてもらえる機会があった。

この先輩は、名古屋のジムに在籍していた時に6回戦まで進み、プロの試合に何度も出ておられたというだけあって佇まいも、動きも他の練習生型とは全然違った。パンチングボール打ちや、サンドバック、ミット打ちまで見ていてカッコいいと思えた。

4回戦の先輩や、アマチュアの試合に出ている先輩たちも一目置いている存在らしい。
この日は、6回戦の先輩と会長がスパーリングを行った。会長の戦績はわからないが、会長自らスパーリングをして見せてくれるとは有り難い。 スパーリングの内容は、テレビで世界戦を見ているとまでは行かなくても、スウェーやダッキングなどの高度な技術も披露してくれた。「さすがだなぁ〜」と思う内容だった。
会長から、次回は左衛門さんも手合せしてらったら?と言われ、「はい、是非お願いします。」と、挨拶させてもらった。その日、家に帰ってからはひたすらイメージトレーニングを行ったが、勝てる要素が見つからなかった。

1週間後、その日はやってきた。
練習に行ったら、6回戦の先輩が練習していた。会長から「今日、やるか?」と言われ、「こんなに早くその日が来るなんて!」と思いながら「はい、お願いします。」と答えてしまった。

ひと通りの練習を済ませ、スパーリング用の14オンスのグローブ、ヘッドギアを付けてリングへ上がった。
この時は、自分用のヘッドギアを準備していた(臭くないです)。 今回ばかりは、完全に胸をお借りしますという感じだった。ただ、体重は私の方が10kgくらいは重たいだろうか? 空手の練習に活かせればという思いでボクシングに取り組んでいたので、減量はしていなかったし、ウェイトトレーニングもしていたから身長のわりに重かった。

会長からは「3分2ラウンド」と声がかかり、ゴングが鳴った。1ラウンド目は全くパンチが当たらない。ほとんど躱されてしまう。遊ばれていた。 2ラウンド目。躱す動作に慣れてきた。良く見ると一定のリズムで動いているのがわかる。動きがきれいなのだ。頭を振って仕掛けてくるところを予測して右フックを放ったら、ヒットした。体重が重い分効いたのだろう。そこからはこちらのペースになった。 引き分けといったところかな。先輩が、倒すつもりで攻撃してきたならやられていただろう。

その後、全くのスポーツ経験のない素人が入会してきた。
数週間後、会長から、「左衛門さん、軽くスパーリングで撃たせてあげて、反撃はボディだけね。」と言われ、相手した。動きが読めない。素人なだけに動きにセオリーが無いのだ。思ってもいないタイミングで打ってくる。反撃も噛み合わない。一発良いパンチをもらって頭が真っ白になってしまった。大いに反省させられるスパーリングだった。天狗になっていたわけでも、油断していたわけでもない。どんな相手でも対応できるように練習を積まないといけないと思う日だった。

その後、転勤になり極真の道場に復帰しました。             
                
押忍。




 
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