黒帯〜極真空手の黒帯になるための徹底ガイド〜
 
 
 
 管理人・左衛門 極真空手修行記

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 落とし込む 左衛門極真空手修行記(2015/1)

先月は昇段審査について書かせてもらいましたが、審査の日程も発表され、追い込みの練習が始まった。
その中で、気付かせてもらったのが、普段から落とし込む練習をして行かなくてはならないという事です。

今回初段を受審する後輩の為に連続のスパーリングを行った。
初回なので時間は短く、対戦相手は私も含め黒帯4人が担当し、二回り。つまり、8人連続のスパーリングを行った。 最初の一回り目は、そこそこの受け返しが出来ていましたが、二回り目になるとスタミナも切れてきて、受けが雑になってきました。
普段では簡単な右下段回し蹴りの受けが出来なくなっていく。
左の脛受けが出来ない。
これでは、ダメージが蓄積されてしまう。
当然、右の中段回し蹴りも受けれない。
本能だけで受けようとしているのか、手で受けようとしました。
先輩から「強烈な蹴りを蹴られたら、腕が折れてしまうぞ!」と注意されていました。

人は、疲れたとき、追い込まれたときに本能が現れる。
ここで、本当に体に染み込ませた技術、つまり落とし込んだ技術しか出せない。
条件反射という言葉があるが、日本人は梅干しを見ると自然に唾液が出る。
これと同じで、右下段回し蹴りかくるという、実際には蹴りが来なくても右足が上がったら体が自然に反応して左の脛受けが出来るようになるまで体に落とし込まなければならないという事を、改めて実感しました。

松井館長は、「稽古が始まって、基本稽古・移動稽古・型・組手と進むが、最終的には全部組手の為の稽古だ」とおっしゃっておられた。
動作の意味を考えて、組手を意識して稽古しなくてはならない。
組手に使えない技にするのではなく、組手で使えるように稽古しなくてはならないという事です。
日常生活の中では使わないような体の動きでも、稽古の中で使いこなせるようにするまで体に落とし込まなくてはならない。
だから、繰り返し反復練習をする。

この後輩ももう40代。
私よりは少し若いですが、仕事も家庭もある中での昇段審査。
ケガをしないように注意しながら、審査までの時間を有効に使ってもらいたい。
緊張感も日々高まっているようです。
そして、普段の生活をしていたら味わえないような緊張感を楽しんでもらいたい。

今回の連続スパーリングで、自分が対戦していない時間は3人の先輩の動きを研究出来る時間でもありました。
一人の先輩は、腰をしっかり落として組手を行っていました。
練習が終わって自主トレの時も、腰を落として移動の確認を行っていました。
重心を安定させているから崩されないし、技も体重が乗って重い。
体にしっかり落とし込んでいる証拠です。
反対に、最近の自分は腰が浮いてしまっていたように思う。

「心が変われば行動が変わる 行動が変われば習慣が変わる 習慣が変われば人格が変わる 人格が変われば運命が変わる」は、松井秀喜選手の座右の銘ですが、私の好きな言葉でもあります。
心つまり意識。
稽古以外の場所でも普段の生活で意識をもって体の動かし方、使い方を磨いていかなくてはならない。
習慣が変わり、体が自然と反応できるように、「機に発し感に敏なる組手」が出来るよう目標を持って強い壮年空手家を目指し、生涯の修行を行っていきます。
                                            
押忍。





 
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