松井館長は「十字を切る」意味について次のように語っています。
『最大の意味は「雑念を払う」ことです。精神統一しながら十字を切ることで、落ち着いて次の動作に移ることができます。
例えば空手の場合、試合前に緊張していると、稽古で身についた実力が出せません。そういうときに雑念を払う意識で十字を切ります。姿勢を整え、息を丹田まで深く落としましょう。すると、余計な力が抜けて、平常心になり、試合で最大限の実力を発揮できる状態になります。
十字を切ることは日常生活のなかでも活かせます。大勢の人の前で発言するとき、緊張で肩に力が入り、気持ちが落ち着かなくなるのはよくあること。これでは上手く話せません。そういうときにも雑念を払う意識で十字を切れば、心と体がほぐれ、緊張が解けていきます。
日頃、磨いた実力が発揮できるように、十字を切ることを空手や日常生活に取り入れましょう』
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