黒帯〜極真空手の黒帯になるための徹底ガイド〜
 
 
 
 管理人・左衛門 極真空手修行記

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 オリンピック 左衛門極真空手修行記(2015/9)

先日、型について触れましたが、2020年の東京オリンピックに「空手」を正式種目として提案することが決まりました。
その中で、「組手」と「型(形)」が競技として取り入れられる方向性で、組手のルールは「寸止め」になる予定です。

私は20代の頃、国体の出場をかけて一度だけ「寸止めの組手競技」に参加したことがある。
私が住んでいた町には極真の道場しかなく、町の教育委員会から道場に予選参加の打診がきた。
師範代はそれを快く受け、私達がその試合に参加することが決まった。
試合と言ってもルールが当然違う。
極真は「直接打撃制」で、国体の予選は「寸止めルール」です。
寸止めの練習をしたことは全くなく、指導してくれる人もいない。
師範代は「いつものようにやれ」だけだった。
私達に残された返事は「押忍」だけである。

試合当日会場に行くと、「団体戦」と「個人戦」があることを知らされました。
会場で道着に着替えると周りからは「極真が来ているぞ!」という声が上がる。
完全アウェーの雰囲気だった。
師範代は「勝たなくていいから思いっきり蹴っていけ!蹴りが当たった瞬間反則負けになるから、それでいい」だった。
周りからも、「極真だから当ててもいいぞ」という声も上がっていた。
「ようしやってやるか!」という思いで団体戦の試合場に上がった。
当時の私は緑帯だった。
相手は黒帯。
他流派の黒帯にどれだけ通用するのか自分を試したいという思いもあった。

試合開始、相手の正拳が顔面に飛んでくる。
極真の選手とは違う遠い間合いからの早い踏込みだった。
まったく見えなかったというか反応できなかった。
一本を取られた(喧嘩だったら当てられて失神していたかもしれない)。
三本先取で試合が決まるルールだった。
二本目が始まった。
踏み込んでくる左足に思いっ切り左下段を合わせた。
相手の左足が大きく流れた。
当ててはいけないルールなので反則となり、二本目も取られた。
三本目も同様、反則負けになった。
三本目は相手も明らかに正拳を当てに来ていたが、二本目同様左下段で足が流れていたので正拳は顔をかすめた。
まともに喰らったら危なかった。

試合後、相手の方が寄ってきて「極真さんの蹴りはさすがですね!まともに歩けなくなりましたよ。」と挨拶されました。
私も「ルールが違うので、蹴りを当ててしまいました。大丈夫ですか?」と声をかけました。

個人戦も同じような戦いになったので、試合が終わると顔に正拳を当てられているので、唇を何カ所か切っていたし、腫れもあった。・・・
こういうことを思い出しました。

極真会館と全空連が友好団体としてオリンピックを目指すことになったので、極真会館からも選手を派遣することになるだろう。
あと5年あるのでしっかりルールに対応した練習も始まり、選手育成も始まるのだろう。
極真会館は挑戦の歴史があり、「K-1」や「総合格闘技」にも挑戦してきた。
若い選手の中で金メダルを目指す人が現れてくれることを期待したい。
そして、空手界が大きく盛り上がってもらいたい。           

押忍。




 
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